内容説明
ソ連国境東部正面の東寧訓練所に送られた義勇隊員、偶然、「アリのトンネル」と呼ばれる秘密要塞を目撃する。この秘密要塞は何のためにあるのか。いま60年余を経て、著者の渾身の追究で、この秘密要塞の意味が解き明かされる。なぜこの地に訓練所がつくられたのか、いったい義勇軍とは何だったのか、その真相に迫る。
目次
第1章 義勇軍創設の謎
第2章 幻の対ソ戦「関特演」
第3章 謀略の連鎖
第4章 移民政策を貫いていたもの
第5章 廃墟のなかの訓練所へ
第6章 北辺振興計画と東寧訓練所
第7章 義勇軍とは何だったのか
著者等紹介
吉野年雄[ヨシノトシオ]
1926年茨城県小美玉市に生まれる。1941年満蒙開拓青少年義勇軍内原訓練所に入所、5月渡満。1944年5月開拓団入植。1945年5月関東軍の国境の部隊に入隊。3ヵ月後敗戦。武装解除され、沿海州のソ連収容所まで歩く。1945年12月病弱者として牡丹江の収容所に逆送される。ソ連軍引き揚げにより東北民主連軍に移管。以後、後方勤務部、鉄道部に配属。山海関橋梁工廠、長春市農林局に勤務。1958年帰国。現住所で農業に従事するも生活できず、職を転々と変えて出稼ぎなどをする。1975年~25年間、町会議員。1990年落選して現在に至る。現在、日中友好協会茨城支部副支部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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