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内容説明
三浦襄のヒューマニズムもミエさんのそれも教育によるものだと思った。それが学校教育なのか、それ以外のものなのかは、人それぞれにちがいがあってかまわないことだ。混迷する日本の教育のまっただなかに身をおきながら、解決の糸口がインドネシアの子どもたちの姿にあるような気がしてならない。それは我々が失った何かが彼らのなかにあるからだと感じている。ミエ学園の支援はまったくのボランティアであるが、教育者として得たものははかりしれなく大きい。こういった機会と余裕を持つことが、教育にたずさわる人たちに必要なのではないだろうか。インドネシアの現代史、とりわけ日本軍との関係や独立戦争のことを研究して十五年の歳月が経過した。私はこれらの取材を通して感じたことは、いつも戦争の犠牲者は弱い者や子どもたちだということだった。
目次
バリ島は燃えていた
バリ島に死す
ミエさんの戦争
日本語学校ミエ学園
ジョクジャカルタの子どもたち
悲しいできごと
寺子屋