撫順戦犯管理所長の回想―こうして報復の連鎖は断たれた

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 341p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784876478866
  • NDC分類 929.16
  • Cコード C0036

内容説明

怨讐の彼方に。なぜ、日本人戦犯たちは罪を告白したのか?なぜ、中国人職員たちは憎しみに克てたのか?なぜ、戦犯と職員たちは敵から友になったのか?歴史の真実を語る回想録。

目次

第1章 植民地に生まれて
第2章 撫順での試練
第3章 戦犯たちの変化
第4章 皇帝から一市民へ
第5章 一人も死刑にしないという寛大な政策
第6章 不倶戴天の敵が真の友になるとは!

著者等紹介

金源[チンユェン]
1926年韓国慶尚北道に生まれる。1933年中国東北部に移住、以後中国で暮らす。1946年人民解放軍に入隊。1950年撫順戦犯管理所の職員に任じられ、以後28年間、日本人戦犯、「満州国」戦犯、国民党戦犯の更生事業に携わる。1964年同所所長となり、1978年すべての戦犯の更生事業を終える。以後北京に転任、中国国際政治学院などで勤務。1990年退職後、中国国際友誼促進会の顧問となり侵略戦争の事実を伝えるために、日中の架け橋として活躍。2002年死去、享年75歳

大澤武司[オオサワタケシ]
1973年東京都に生まれる。福岡大学人文学部教授。博士(政治学)。中国近現代史を専門にする。著作は『毛沢東の対日戦犯裁判』(中公新書)、共著『戦後日中関係と廖承志』(慶応義塾大学出版会)など

中川寿子[ナカガワトシコ]
1942年山口県に生まれる。長く東京都で教職に就き、定年退職後、日中学院で中国語を学ぶ。「撫順の奇蹟を受け継ぐ会」会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小鈴

16
当事者の話を読みたい。なぜ日本人戦犯は赤裸々に戦争犯罪を語ったのか。戦犯たちのカミングアウトがなければ当時の日本人の行為は永久に葬り去られただろう。著者は撫順戦犯管理所長で日本人戦犯担当だった。ソ連に抑留されていた日本人戦犯が中国に連れて来られて死を覚悟する。撫順管理所は日本人が作った監獄で政治犯を捕らえ、拷問し、殺した場所であり、花壇を掘るとたくさんの骨が出た場所だ。戦犯の大島忍はこの監獄長だった。自分のしたことを思い返すと戦慄しただろう。戦犯達は抵抗する。捕虜は即刻母国へ帰すのが国際法の取り決めだと、2021/05/28

小鈴

15
「満州国」の戦犯、溥儀や総理大臣や将校など満州人の戦犯61名収容。満州人戦犯について知らなかったのでメモ。満州国総理大臣張景徳の息子張夢実。景徳は満州国は日本国からいずれソ連が代わって支配すると予測し、息子にはロシア語を学ばせていた。息子に良家の娘と結婚させようとしたが、夢実は母の使用人徐明と恋に落ちていたので、二人を引き離すために夢実を日本へ留学させた。早稲田大学に留学すると「愛国読書会」のメンバーと交際するようになるが、この読書会は中国共産党の外郭団体であった!なんと日本で中国共産党と繋がるのだ!2021/05/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/16115490
  • ご注意事項

最近チェックした商品