内容説明
その上に調理甕や鍋を載せて下から燃料を燃やして使う土製焜炉、ストーブは、フィリピンにおいて、家の中心的道具の一つである。時に高床住居の床に置いて、時に家船の中で使われる。フィリピン及び周辺地域の出土資料とフィリピンの民俗資料を概観する。
目次
1 フィリピン出土の土製焜炉(ストーブ)(フィリピン考古学の枠組み;フィリピン出土の土製焜炉(ストーブ))
2 フィリピンの民俗例にみられる土製焜炉(ストーブ)(第2次大戦前の研究;A.スポアーによるミンダナオ島及びスールー諸島の土器作り調査とストーブ;D.スキアンズによるフィリピン全土の土器作り村の集成とストーブ;田中和彦によるフィリピン北部、アトル村における土器作り調査とストーブ)
3 フィリピン周辺地域出土の土製焜炉(ストーブ)(中国浙江省、河姆渡遺跡出土のストーブ;ベトナム中部、チャーキュウ遺跡出土のストーブ;ベトナム南部、ゾンカーボー遺跡出土のストーブ;マレーシア、サバ州、ブキット・テンコラック遺跡出土のストーブ)
著者等紹介
田中和彦[タナカカズヒコ]
1959年東京都生まれ。2002年フィリピン大学大学院社会科学・哲学研究科人類学専攻博士課程修了。Ph.D.(人類学博士)。上智大学外国語学部等非常勤講師を経て、2016年より鶴見大学文学部文化財学科准教授。専門は、フィリピン考古学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。