内容説明
白石は、近世学芸界の巨儒である。その学問は和・漢・洋の3学に亘り、そのいづれも当代一流、他の学者の追随を許さない。その学問的体系は江戸時代に於て高く聳ゆる白石城の感がある…「古史通」が謂はば白石城の本丸であることをつきとめ攻略し得た。
目次
論攷篇(新井白石私考;藩翰譜成立小考;正徳の年号と新井白石;晩年の白石―深川仮寓期の学問と文雅;「本朝軍器考」小攷;白石と塩竃社考―白石・洞岩・木斎;新井白石の「古史通」概考)
史料研究篇(新土手簡年次小考―白石と門人土肥元成;新室手簡年次考;新佐手簡年次考;いわゆる新佐手簡の発端について―白石・洞巌の出会ひ;澹泊と白石―新安手簡年次考;白石全集本「新安手簡」を補ふもの―とくに長谷川本中の那須国造碑及び松島碑の記事をめぐって;白石と松島碑の関係再考)