出版社内容情報
ネイティブが日常生活で実際に使用し、旅行や生活に役立つ、約1200のフレーズを収録しました。アメリカ英語との違いを解説した注釈、イギリスの文化や言語・歴史・王室にまつわるさまざまな話題を紹介したコラムも付いています。イギリス英語に興味がある方、留学・ビジネスでイギリスに滞在する方におすすめの一冊です。
《はじめに》
以前、通訳者の友人は、「現在100歳のイギリス人のおばあさんとはうまくコミュニケーションがとれるかどうか自信がない」と語ってくれたことがあります。その理由は、言語は時代と共にあり、変化していくものだからです。
私は、英語学者でも言語学者でもありませんが、仕事上の関係からいつもイギリス英語に触れてきましたし、それも古い英語でした。その度に、イギリス人の協力を求め、古い意味、ニュアンスを教えてもらいました。その中には、アメリカ英語とは違った意味や使い方もあって、驚くこともあり大変勉強になりました。今回は、そんな私の経験から、イギリス英語とアメリカ英語がわかりやすく説明されていて、なおかつイギリス文化や習慣が楽しめるような、初心者から中級者向けの楽しいイギリス英語会話集を皆さんと学びたく思いました。
イギリス英語、アメリカ英語といっても特に身構える必要などありません。ただ、イギリス人独特の言い回しや表現があることは確かですので、そのあたりをマスターしていただいて、旅行などに使っていただけたら嬉しいです。英文作成は、イギリス在住のイギリス人Max Welchが担当、文法その他アメリカ英語との違いに関してはアメリカ人Scott Normandieが担当、最後の日英両文編集協力ではChristopher Tonkinにお世話になりました。3人とも日本では英語教育に携わっておりますので、日本人が間違いやすい点も含めてできるだけ説明したつもりです。日本語訳に関しては、できるだけ自然な表現を心がけました。
私も何年英語を勉強しても上達しない英語難民と呼ばれる民の類ですが、この本はそんな私でもわかる本にしたいと思って作りましたので、皆さんの英語の勉強と理解に少しでも役立てていただけましたら幸いです。
最後になりましたが、この本の企画の段階からお世話になりました島袋一郎様、本堂もも子様に、この場を借りて御礼申し上げます。そして、この英語書の企画を始めから一緒に考案してくれたClive Warnesには心から感謝を捧げます。この本が、読者の皆さんにとって興味深い一冊になることを心から願っています。
There is a big difference between language commonly used in America and Great Britain. This book highlights those differences and allows the reader to successfully communicate in a variety of common situations in Great Britain. I hope you find this useful and it inspires you to practice your English in lots of different situations. ―― Max Welch
(一般的に使用されているアメリカ英語とイギリス英語には大きな違いがあります。これらの違いがこの本のハイライトであり、読者の皆さんがイギリスにおけるいろいろな日常的な場面でうまく伝えられるようになることが狙いです。僕は、この本が皆さんの役に立ち、たくさんの違った場面での英語の練習になれば、と願っています。―― マックス・ウェルチ)
2007年冬
飯塚恭子