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内容説明
写実画家が描く“存在の凄み”。1年半をかけた作品“言葉にする前のそのまま”で、一躍脚光を浴びた写実画家・三重野慶の初画集。代表作の細部はうぶ毛までわかる原寸大で再現。著者とモデルによる制作の秘密に迫るエッセイとともに、映画監督・岩井俊二氏との特別対談も収録した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
72
読友さんのレビューを読んで気になり、図書館で借りた。まるで写真のような油絵。だが、写真とは違う。なんなんだろう。モデルの毛穴や細かい皺まで描かれていて、とことん対象物に迫っている。存在そのものを描くように。写真であれば作者と対象物との関係は一瞬だが、油絵を描くとなるとそれは長時間にわたる。そこから得も言われぬ感動を呼び起こすのかもしれない。印刷物でなく、実物の絵を見れば、さらにその感情は増すだろう。実物を見てみたいものだ。2022/06/04
まるほ
45
【衝撃体験~超写実主義~】本作は写真集ではありません。油絵の画集なのです!▼「写真」が一瞬を切り取るものとするならば、「写実絵画」は一瞬を長い年月をかけて見つめ続け、対象の奥に潜むものを探りその存在そのものを描くもの、と定義されるものらしい。▼この衝撃は言葉では伝えづらい。是非この画集を手に取り、体験していただきたい、と思います。絵画方面にはあまり造詣が深くない私ですが、この画集は凄まじい読後感(鑑賞感)です。▼読書メーターを始めて節目の800冊目ですが、それに値するとんでもない本でした。本棚行きです。2022/05/29
eulogist2001
6
★4.0 数年前に千葉のホキ美術館で観た時は衝撃的でした。どう見ても写真にしか見えない。写実絵画は好きでよく見ていたけれど、三重野慶さんのは飛び抜けてる。写真のような絵画を写真集(のような画集)で観るというのもアンビバレントな体験だがこれはこれで楽しめた。2021/12/12
チェアー
5
これほどまでに写実的な絵にするなら、写真を見せても同じなんじゃないか。描く必要ないんとちがうかというのが第一印象。でも待てよ。見たままを書くことの難しさ。画家はモデルの話を聞き、相手の人生に「深入り」する。生命の膨らみを表現しなければいけないから。対象にどう接近するかという問題。毎日対象は違って見えるし、少し角度が違うだけで、まったく違う色と光の影が見える。目の前のものを描いても、同じものはできない。2022/01/17
kaz
3
スケッチはともかく、完成品は写真なのか絵画なのか判別不能というレベル。図書館の内容紹介は『写実画家・三重野慶の初画集。代表作の細部はうぶ毛までわかる原寸大で再現。著者とモデルによる制作の秘密に迫るエッセイ、映画監督・岩井俊二との特別対談も収録 』。 2022/04/27