内容説明
終の棲(ホーム)でくりひろげられる日々の光景―。ほっこりしたり不安や悲しみにぶち当たりながら、老いの最後の人生を見出した入所1年生のエッセイ。ホームを検討している人、介護に関心ある人々に読んでほしい一冊だ。
目次
第1章 ホームを決める(終の棲を決める;ホームに関心ある人に知ってほしいこと;家族の死;老人ホームを選ぶ;松沢病院の近くに住んだ ほか)
第2章 ホームの生活(アクティビティ;箸の文化;〓通りゃんせ通りゃんせ;「みんなで頑張れ」;ようやく伝わった ほか)
著者等紹介
北沢美代[キタザワミヨ]
1941年生まれ。1963年早稲田大学教育学部卒。龍口直太朗教授研究室秘書、翻訳業、家庭教師などを経て、1971年株式会社アサヒ健康事業部、1975年ミズ(MYS)株式会社取締役、1988年株式会社エコロジーヘルスラボ(EHL)代表取締役、1995年辞任。親鸞宗徒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くろにゃんこ
22
老後の住まいを老人ホームとした作者。自立組として他の入所者の方に目を配り、スタッフの働きぶりもよく見ている。時には両者の橋渡しをしながらの日々。ここはとてもよいホームなのでしょう。結局はお金がないと終の棲を選ぶこともできない…と憂鬱にになります。2024/02/17
りょう
9
有料老人ホームで、暮らす側の人が書いたものというのは、初めて。なかなか書ける人がいないと言うことと、こういうふうに俯瞰できる人がいないということもあるんだと思うけど。彼女たちのそれでも人の役に立つことの喜び、老いていくこと、できなくなること、わからなくなることへの不安。よくわかるといっては傲慢だけど、老いることを改めて考える。2023/02/13
こすもす
4
著者がホームに入所してからの出来事が綴られている。 終の棲…私自身ドキリとする年代だ。 でも著者は大分恵まれている気がした。ホームを自分で選んでまだしっかりしている時に入所する。子供に迷惑をかけたくないという人は多い。思いきって決断するタイミングが難しいと思う。永遠に元気でいられないのだから。2022/02/03
キオン☆
3
セレブな施設。ご主人を残してのご入居?自立?自分勝手??とマイナスなイメージも。老い、逃れることはできない。蓄えは必須。幼稚語の接し方は、何かの本で私も読んだ。ホームで、居場所を見つける、という件があったけど、それも疲れそう。散々、社会で立ち位置の確認をして、入居と同時にまた確認作業がはじまるわけ?社会生活って、その連続?セレブな施設となれば、文化的低い方はいないかと。こういう施設も増えてくるし、入る施設が社会的ステイタスに比例するかしら。同居者らを、上から目線のような感覚で書いている印象は拭えない。2022/10/28
tuko
2
入居者側から書かれた老人ホームの実情というのは始めてで、母がホームに入居している身としてとても興味深く読んだ。ただ、著者が自立と言う事もあり、ホーム同居者に対して上から目線な感じがしたり、独りよがりな感じがするのは否めない。2025/03/16