内容説明
これは神の筆遣い!写実絵画の殿堂「ホキ美術館」の館蔵品から紹介する、精緻で、超リアルな『風景画集』。
目次
1章 水のある景
2 自然の景
3 人の気配
風景画の魅力
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
91
読み友さんのレビューを見て。画集が出てる?と驚いて。この美術館は地元。開館直後に一度訪ねたことがある。図書館より美術館の方が近いのですが、入場料もタダではないので、まずは画集の方で鑑賞。内容は凄いの一言。本物より本物に近い。光の陰影と彩色の微妙な変化。「ここには自分が写真に残したかった風景画がある」という来館者の言葉。実風景、写真、写実風景画、この三者の関係を一体どう捉えればよいのか?自分の想像力が入り込む隙もないように感じるのはやや重い気も。実を言えば人物画の方がもっと凄い。機会がありましたら是非一度。2021/08/16
くたくた
33
千葉県にある写実絵画専門のホキ美術館の収蔵品の作品集。写実絵画って本当に写真のように精密・精巧だが、あまりにも写真そのものだと、あえて絵で描く必要があるんだろうか・なんて考えてしまう。なので、私は全体的に「絵」の気配が少し残っている(筆のタッチとか、写真ではあり得ない水流の線とか)が有る方が、安心して鑑賞できるし、観ていて心が落ち着くと思った。2024/10/06
雪紫
29
これ本当に絵なの! と何度も言うに違いない写実画の数々。動物やお城は良く見れば、ん? だけど、風景や廊下の絵、本当に見分けが付きません。2020/10/10
yyrn
22
写真を超えている!という驚嘆のコメントが納得の写実風景画が多数紹介されている中型本で、確かにこれは凄い。圧倒される。MLBにおけるオオタニショウヘイ並みのインパクトだw。どうしたらこんな超リアルな絵が描けるのか?まさに神業と呼ぶにふさわしい描写力で、20人の日本人の描き手はいずれもすごい技量だ。中には首をかしげたくような構図の絵も何点かあったが、まあ総じて素晴らしい画集でした。ただ、自室に飾るのなら、ターナーかワイエスくらいの写実性で十分だなあ。もしくは吉田博か川瀬巴水の版画がいいなあ(当然複製ですw)2021/07/21
ジャズクラ本
17
◎日本初の写実細密画美術館であるホキ美術館の風景画集。写実は芸術ではないと仰る向きもあろうが、僕のような美術に造詣がなく画才もない人間にとって、この細密画は素直にただただ驚くばかり。藤原秀一<デルフト東門>、大畑稔浩<瀬戸内海風景-川尻港>、羽田裕<秀峯富士>や<紅富士>、石黒賢一郎など、どこをどう見ても写真にしか見えないし、廣戸絵美<廊下>の廊下のうねったタイルに乱反射する光や、原雅幸<薄氷の日>の池に張った薄氷の質感などは感嘆するばかり。その巧さに嫉妬すらも覚えます。2020/09/25