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内容説明
日本を愛した明治初期の画家ロバート・フレデリック・ブルーム、待望の初画集。“飴屋”“花売り”“絹物商”“歌舞伎役者”“芸者”や来日前の絵を含めた45点を収録。
目次
明治日本美の衝撃―ロバート・ブルームの映像的夢幻世界 岡部昌幸
第1部 来日期 1890‐1893
第2部 アメリカ帰国後 1893‐1903
第3部 来日以前 1857‐1889
“飴屋”の謎―ブルームとワーグマンの作品をめぐって 岡部昌幸
明治を描いたロバート・ブルーム 大野順子ロスウェル
一画家の見た日本 ロバート・ブルーム
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
18
明治期の日本に来日し、目にした風景や人々の姿を油彩画で残した画家の作品集。これが素晴らしい。描かれているのはたしかに日本の風俗なのに、西洋の表現技法を通したとたんに、どこか遠い異国のような幻想的なのに地のついた世界が現れる。解説も分かりやすく親切で、楽しめました。2017/07/13
シガー&シュガー
11
明治期に来日し、日本の風景を西洋画の技法で描きとったロバート・ブルーム。ペン、パステル、水彩、油彩、どれも見事です。表紙の花屋と飴屋が印象的でしたが、この画集を見て伊香保の町シリーズもとても気に入りました。来日前の作品も収録されており、アルマ・タデマかと思う題材と筆致で、これはこれで素敵。解説も読みごたえがあり、画集としては収録点数が多くはない点を補っています。いつか全作品を見てみたいものです。が、大きな不満がひとつ。すぐにノド割れしてしまう本の作りはどうにかならなかったのか。…ひょっとして不良本なの!?2017/07/11
J.T.
6
当たり前の話だけど、昔の日本にも色は溢れていたということに気づかせてくれた。写真のように細部が細かく再現されているから余計にカラー写真を見ているような感覚になる。煤けたような印象しか持てなかった100年くらい前の日本が、どこかのアジアの知らない国のようにみえてくるから不思議。伊香保はヒマラヤ付近の村のよう。2020/07/20
こぺたろう
6
インターネットでたまたま、ロバートブルームさんの存在を知り、衝動買いしました。写実的でものすごく美しい画集です。100年ほど前の、私たちの知らない日常的な日本の暮らしを、絵画を通して見ることができます。思わず息を呑む美しい作品ばかり。「飴屋」「休息」が特に気に入ってます。どこかで展覧会やらないかな。2017/09/30
ベル
6
【アート⑧】19世紀後半から20世紀にかけて活躍したアメリカの画家。そして、日本をこよなく愛したジャポニザン。本作は、そんなロバート・ブルームの本邦初画集。まあなんと言っても『飴屋』ですよ『飴屋』。この絵には私たちが失ってしまった大切なものがあります。昔が良かったと過去を美化する気はありません。ただ、昔あった良かったものを忘れてしまうのは勿体無いと思うのです。映画や小説ならまだしも、絵画を鑑賞して涙腺が緩むとは思いませんでした。また、監修者による寄稿文「『飴屋』の謎」はミステリーのような面白さです。2015/12/11