感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miko
1
第一幕、全然イメージが掴めず苦戦するも、2幕からは何とか、3幕で少し理解💦 ポール・ニューマンさんの舞台の映像を観て、もう少し理解。 普通の人の普通の生活の大切さ。 85年も前に、空間と想像力を利用した演出の舞台が創られていたことに驚いた。2023/07/19
Gen Kato
1
「たったひとつ、この星だけが、なにかましなものになりたがって、年がら年じゅうあくせくと力みに力んでいる」小さな町で暮らすひとびとの、ささやかな人生。「わが町」は、世界の片隅にあって、世界の中心でもある。「人生というものを理解できる人間はいるんでしょうか――――その一刻一刻を生きているそのときに?」さりげなく過ぎていく、取り返しのつかない瞬間の、かけがえのない美しさを、劇場的空間の中で描ききった名作。2014/02/23
takeakisky
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ゆったりと余白の多い戯曲。舞台装置も小道具もほぼない。初めの戸惑いを軽く乗り越えれば、きわめて豊かな光景が見えてくる。ニューイングランド、20世紀前半。親しみも予備的イメージもない小さな町が、ここまで鮮やかに頭の中に構成されることに驚く。読み手も芝居をつくる大事な役を負わされる。特異な地点をとおして普遍的な人間を見る。時間を軽く扱うことで、変わらないところが浮き出る。それにしても、第三幕の愛おしさときたら。甘くも冷たくもなりすぎない、優しさの絶妙。額田やえ子は、さすがの日本語。この安心感はかけがえがない。2025/05/14
sugsyu
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アメリカの小さな町の、小さな家族の物語が、人類史、もしくはもっと大きな歴史の流れに接続される。読み味としては、「銀河鉄道の夜」に近いものも感じる。2025/03/07