感想・レビュー
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山内正
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初老の女が病んで床に付いた 夫を亡くし息子も死に孫一人 女俳人で一月前に床に付いた せめて牡丹の咲く頃まではと 口の中で呟く 嫁のおよねが若い声でお客様がと 友人に貴方とゆっくり話したかったと 何が良いかと考えましたが 卯の花一枝にしましたと 友と一時過ごしやがて帰った 四日後に亡くなったか 枕の下に卯の花と震える手で書いた紙があり 三十年の句から百選選び 卯の花くもりと名付けた2019/09/05
