通過儀礼

通過儀礼

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  • サイズ B6判/ページ数 355p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784875719649
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

ネルソン提督のトラファルガー沖海戦勝利(1805)の数年後、オーストラリヤに向かう戦艦改造の輸送帆船が舞台。英国貴族階級の青年と国教会の若い聖職者を中心に展開される華麗にして怪奇な物語、読者の心を揺さぶる見事な芸術作品。ブッカー賞受賞。

著者等紹介

伊藤豊治[イトウトヨジ]
東京大学文学部英文科卒業(昭和23年)。新潟大学人文学部勤務(昭和25年‐平成2年)。新潟大学名誉教授。敬和学園大学勤務(平成3年‐12年)。敬和学園大学名誉教授。英文学を専攻、特に英国の小説を中心に研究。エミリー・ブロンテ、ヴァージニア・ウルフ、D・H・ロレンス、オルダス・ハックスリー、ウィリアム・ゴールディング等の作家について学術論文あり
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

80
さすが『蠅の王』の作者の作品、そして海洋小説豊富なイギリス文学だ。子供たちが無人島という出口のない閉鎖空間で追い込まれた状況は、ジュールベルヌがメルヘンであったかのように思えたものだ。こちらでの閉鎖空間はさらにひどい船の中だ。読んでいてなかなか気持ちの良いものではないが、こんな終わり方では三部作を読む必要がある。2025/04/01

ゆき

4
★★★☆☆:航海中の帆船という閉じられた環境で起こる悲劇。「蠅の王」にも通じるものがあるが、この作品ではさらに前半のトールボットの日記、後半のコリーの手紙と二人の視点に立つことによって、異なった環境や階級がものの考え方、矜持や恥辱を全く別のものにしてしまうのだ、ということを強く感じた。なんともやりきれない気持ちにさせられるラストだった。2015/07/03

penguin

2
図書館。英ドラマ版(字幕無)を鑑賞後に藁をも掴む思いで借りた、3部作の1作目(日本語訳はこれのみ)。100Pまでは人物紹介・状況描写がメインなので辛いですが、そこを過ぎたら一気呵成に読了でした。閉塞社会だからこそ必要とされるスケープ・ゴートや悪意、隠匿、階級に拠る支配。それらが特権階級である貴族の若者を通して描かれるため、意識されない階級差と筆致の透明感と書かれる内容のエグさ。それが後半のミステリー部分に活きてくる気がします。階級で視点が異なる様も描かれており、非常に刺激的でした。残り2部も翻訳して欲しい2013/04/27

さぼさん

2
最初の100ページは辛抱.基本的に何も起きません.ただし,主人公が女をたらしこもうと企むあたりから一気に事件が起きていき物語に引き込まれます.さすがにゴールディング.上手いなぁという感じ.後半にかけ,少しずつ謎が解けていくあたりは,ノーベル賞作家による傑作ミステリーといったところです.2013/04/09

御庭番

1
うーむ。お盆で実家にいっている間とはいえ、なかなか頭に入らない本でした。 頑張って読んだという感じ。ブッカー賞作品なのでまたしっかり読みたい。 【図書館で借りました】2018/08/14

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