内容説明
大田区に残る『太平記』の薫り―。新田義貞の次男・新田義興は、足利方の策謀により矢口の渡しにて非業の死を遂げてしまう。後に新田大明神として祀られることとなるが、その時代背景とはどのようなものだったのか。悲劇のヒーローを中心軸に、地元在住の著者ならではの視点で、周辺の地理・歴史を俯瞰する。大田区を見る眼が変わっていくのがわかる一冊。
目次
第1章 新田神社と周辺の地形
第2章 新田義興と一族
第3章 軍記物語『太平記』の中の南北朝
第4章 新田・足利庄と渡良瀬川
第5章 北朝廃止の背景と後醍醐天皇
第6章 多摩川周辺の軍事的要因
第7章 多摩川をめぐる御霊信仰
第8章 神霊矢口渡
第9章 新田大明神縁起(原文)
著者等紹介
松原武志[マツバラタケシ]
1937年東京(蒲田区、現大田区)生まれ。1961年明治学院大学文学部英文学科卒。中堅・専門商社在勤中、一貫して食品畑に従事し、木の実(ナッツ)・乾果実の輸入販売を経験。数社転職後、10年間勤務した共立食品を1999年定年退職。2001年日本ナッツ協会事務局長就任、今日に至る。海外産地視察多数の中で、インド、特にケララ州を中心に10回訪問し、カシューナッツの輸入促進に寄与
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