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内容説明
戦争体験の風化を拒否して語り継ぐ。極限の戦場で戦った男達からの魂の証言。生存者の証言、極秘資料の発堀、公開。
目次
第1部 海軍々医官日記(海軍々医中尉渡辺直寛;真珠湾奇襲作戦;ラバウル攻撃作戦支援;印度洋機動作戦;珊瑚海々戦;第二次ソロモン海戦;南太平洋海戦;さらば『翔鶴』)
第2部 回想録(「空母翔鶴医務科戦闘記」編集当時のこと;副長として;翔鶴と私;白い花の追憶;舷窓;思い出の日々;戦時治療室から;真珠湾を目指して;珊瑚海追想;太平洋の戦雲を越えて)
第3部 資料篇
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こまったまこ
9
空母「翔鶴」軍医官の日記と同艦の他の軍医の回想録、医務科の戦闘記録、副長通達などをまとめた本で後半が特に珍しかった。著者の日記は真珠湾攻撃から毎日、内容も新米軍医らしく事細かに艦内の様子が記録されており興味深い。戦闘が激しくなる頃の日記には治療の様子が一日の経過と共に生々しく描かれている。食事に関する副長通達には戦闘時にはどこに何を置いていつ食べるかなどが各科ごとに書かれていて面白い。戦死者や負傷者の病類別の表を見ると初期は火傷が多く、また爆弾の破裂音や発射音などによる鼓膜穿孔が多いのに驚いた。2015/07/09
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3
翔鶴の軍医官の日記と注釈本。医者から見た「壮絶」というものは本当に背筋が凍るものばかりだった。軍医ゆえにあまり訓練などには参加していないため、艦載機の訓練中の視点が初々しくて少し微笑ましい。「飛行甲板で映画を上映した」「艦載機は曳光弾で味方機が吊るした的を狙って訓練する」「21号対空電探はオイランノカンザシと呼ばれていた」というのは初耳。2013/12/14