内容説明
北海の監獄で着想された「日本ルネッサンス史論」は、差し入れの百科事典と格闘し開かれた知の小宇宙で育まれた。密かに書き綴られた思索メモは事典に隠されて獄外に持ち出されていた。古今東西の辞書・事典の歴史性・階級性に肉迫し、編纂者たちと対話する珠玉の辞書論を収録。
目次
1 獄中思索(日本ルネッサンス史論第一次草稿抄;日本近世の文化革命;修史述懐;嗄れる時代に在りて―獄中辞書体験記)
2 私の辞書論(総説―辞書・事典の変遷と発達;辞書の愛用者であった紅葉・白秋・サルトルらの逸話 ほか)