内容説明
グラムシの思想的鉱脈を探る。獄前期を視野に入れ、膨大な「獄中ノート」に脈打つ思想のうねりを鮮やかに描く。
目次
1 獄前のグラムシから獄中のグラムシへ(グラムシにおけるマルクス主義と「執拗低音」;世代間の断層と新しい言語表現 ほか)
2 獄中のグラムシをめぐる状況(ファシズムの登場とその独裁体制の強化;ソ連共産党中央委員会への「手紙」―トリアッティと対立 ほか)
3 「獄中ノート」のプランと構成(執筆前のプラン;執筆の第一期―主題の全方位的な広がり ほか)
4 「獄中ノート」のリズムと方法(未完的・非体系的な理論展開のリズム;構造的歴史主義の方法 ほか)
5 対話する第一級の知性(「ノート」解読への手がかり;苦難に満ちた知識人問題へのアプローチ ほか)
著者等紹介
片桐薫[カタギリカオル]
1926年、愛知県生まれ。法政大学放校。現代史専攻、政治学博士。1964~72年、イタリア労働運動および左翼文化研究のためイタリア滞在(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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