鴎外は何故袴をはいて死んだのか―「非医」鴎外・森林太郎と脚気論争

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784875555407
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0020

内容説明

陸軍軍医中枢部の権力的エリート軍医「鴎外」は「脚気病原菌原因説」に固執して、日清・日露戦役で3万数千人の脚気による戦病死者を出してしまう!そして、手の込んだ謎の遺書を残し、袴をはいたまま死んだ。何故か!?その遺書と行為に込められたメッセージを今解明する。

目次

森鴎外と結核―秘匿と不闘の意味論
医療より優先された「学理」―明治脚気論争にエイズ薬害の「根」
明治脚気論争にみられる「医」と「非医」―「見立て」と「さじ加減」の観点から
十四代将軍家茂と「脚気論争」―徳川侍医団における東西医学の対立
「脚気論争」と歴史記述
丸山ワクチンと脚気論争―森鴎外の「医療犯罪」
「学理」論争に関連して、エルウィン・ベルツの所見
森鴎外作「なかじきり」解釈試論―「医」に関する言及をめぐって
鴎外・森林太郎における和魂洋才の本質―遺書とその意味をめぐって
久保百合子君の「『森軍医総監の演説』について」を読んで―読後感〔ほか〕

著者等紹介

志田信男[シダノブオ]
1930年東京深川生まれ。東京薬科大学名誉教授。医学研究家。西洋古典学者、詩人。1955年東京大学文学部言語学科卒業。1963年東京大学大学院博士課程修了。伝統医学・医学史・食事療法・各国民間療法に精通。薬用植物および菌類研究家。生活習慣病の代替医療にも詳しい。セルフメディケーションの実践家として、胃ポリープ・急性腎炎・胆のうポリープを、食事と民間薬草療法併用で克服。予防医学と全人医療としての統合医療を提唱し実践している。日本医史学会、日本東洋医学会、日本菌学会等会員。全時伝承医学研究所代表。「伝承と医学」誌主幹。特別非営利活動法人「日本医療情報福祉ネットワーク」理事。訳詩集として『セフエリス詩集』(土曜美術販売)、1993年この詩集でギリシア文学翻訳家協会賞(アテネ)受賞、詩集中の一節は2004年アテネ・オリンピック大会開会式冒頭のTV放送中引用放映された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

James Hayashi

33
東京薬科大名誉教授、医学研究家、09年著。著者が過去に記したものを集めたものであり、重複している箇所も多い。日本海軍で脚気は克服されていたが、その事実を知りながら(鷗外は岡崎圭一郎「日本米食史」の序文で脚気は栄養障害説である事を認めている)陸軍軍医総監の森林太郎は病原菌説を曲げなかった。故に日清日露戦争で3万人以上の兵士が脚気で亡くなっている。著者は「未必の故意による大量殺人」p41と宣い、鷗外を医者と認めておらず非医と呼ぶ。タイトルはミステリ調だが、著者が類推する森鴎外の心底を暴露する良質なもの 続く→2019/09/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/268907
  • ご注意事項

最近チェックした商品