内容説明
この書簡集は、すぐれた若い男女、クラーラ・ヴィークとローベルト・シューマンの愛の記録であり、これほどみごとな書簡集は今後ともあらわれるとは思えない。
目次
愛の手紙―1832―1855年、287編
資料 シューマン家の家族構成
略年譜
作品リスト
感想・レビュー
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ヤクーツクのハチコ
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全欧のアイドルピアニスト・クラーラと、クラーラの父の弟子で気難しい芸術家肌のローベルト、昔の正当少女漫画のようなシューマン夫妻の主に婚約時代の書簡集。「きっかり同じ時間に幻想曲を演奏しましょう。そうすれば精神では会えるのです」「もし弦が一本切れたならそれは私です」といった現代ではお目にかかれない美しい愛のささやき。またショパンの新譜の感想などとか大家たちが生きて活躍していた時代の空気感も味わえる。最後の手紙が精神病院からのローベルトのものであることが物悲しい。2012/11/17