内容説明
7世紀、大唐の都・長安から一人、中央アジアの砂漠を征き、天に至る山巓を越えて聖地インドを目ざす、名僧玄奘三蔵の多難の旅を記録することにより、往時のシルクロードの民族、風族、習慣等を明らかにすると共に、その求法の生涯を描いた最も信頼される伝記。
目次
生いたちから西域の高昌に至るまで
阿耆尼国から羯鞠闍国まで
阿踰陀国から伊爛拏国まで
瞻波国から迦摩纓波国王の来請まで
尼乾の帰国の占から長安の西漕に至るまで
貞観19年春正月西京に帰ってから、貞観22年夏6月御製の経序に感謝し並びに答えるまで
貞観22年6月天皇が述聖記を作った時から、永徽5年春2月法師が答書するまで
永徽6年夏6月『理門論』を訳す時から、顕慶元年春3月百官が御製の寺碑を示すのを謝するまで
顕慶元年3月慈恩寺碑の完成から、三年正月車駕に従って西京に還るまで
顕慶3年正月社駕に従って洛から西京に帰ってより麟徳元年2月玉華宮に捨化させるまで