内容説明
本書は、日露戦争前後から以降40年間の、日本の歩みに対する透徹した再検討と反省とを示唆すると共に、20世紀前半の極東国際政治から、第2次大戦前後の英・独・ソ・米関係に及ぶ、著者の学風の結晶30数篇を納めたものである。
目次
第1章 明治大正期の日本(メッケルと日本陸軍;谷寿夫著『機密日露戦争』;大正デモクラシーの崩壊と宇垣一成;小論宇垣一成;井上成美氏書翰)
第2章 昭和前期の日本(満州事変から太平洋戦争開戦まで;日華事変の回顧―陸軍側について;日中戦争の周辺;酒井鎬次氏書翰;石原莞爾の軍事的構想とその運命;予言者・井上成美;太平洋戦争における戦争計画と開戦決意;酒井鎬次先生行録;パル博士と日本)
第3章 米欧近代史(ウィルモット『欧州の争奪』;ヤルタ会談の再考;ヒルグルーバ『ヒトラーの戦略』;ノルマンジー作戦における諸問題;米欧におけるシビリアン・コントロール;ネミアの現代欧州史;ホーン『栄光の代償―1916年のヴェルダン』;近代国家と国際連盟・国際連合;国家憲章と憲法第9条)