内容説明
“新しい女”、モダンガール、良妻賢母、愛国婦人、ウーマン・リブの女…。明治から大正・昭和へと移り変わるにつれ、次々と現われた時代のヒロインたち。その変化を見据え、一葉、らいてう、藤村、安吾らの作品に描かれた女性像を通して“書くこと”と“性差”の問題を探る。
目次
1 近代女性の誕生(婦人から女性へ、そして女へ;“近代家庭”と“主婦”の誕生;“新しい女”たち ほか)
2 女が“女”を書く(“女性の言説”を考えるための前提;狂気の表象―樋口一葉の場合;沈黙と神秘―平塚らいてうの場合 ほか)
3 男が“女”を書く(“男性の言説”を考えるための前提―両性具有的エクリチュールから女装のエクリチュールへ;男が書く“欲望”する女たち;変容する女たち ほか)
著者等紹介
岩見照代[イワミテルヨ]
神戸大学卒業。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。弘前大学を経て、麗澤大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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butterflyonapin
4
前半はすごく鋭いと思ったのだが、後半の男性作家の作品分析はピンとこないところが多かった。2014/06/18
tabarin2
0
女性の人生すごろくがひどすぎた。身を持ち崩すルートが多すぎるでしょ、これ。そのひどさが明治の女性の状況を語ってくれる。2011/06/13
海
0
岩見照代「ヒロインたちの百年」読了。いやー、借りる本を間違えたw歴史の話かと思ってたらさにあらず。フェミニズム批評?の論文集でした。門外漢の私にはこれほど難解な書はないってぐらい難しかった。考えの次元が違いすぎる。残念脳の私には無理な本でした。2011/05/19