出版社内容情報
正義や宗教的平和、歴史学の方法論など、共に至福へといたる道をさぐる近世ヨーロッパの哲人の思考プロセスが、鮮やかに甦る。今年、没後300年を迎える哲人・ライプニッツ。政治的、宗教的混迷の度を深めた17、8世紀ヨーロッパにおいて、宮廷顧問官として活躍しながら、広範かつ深遠な思想を究めた。正義や宗教的平和についての省察、歴史学の方法論など、共に至福へといたる道をさぐる思考プロセスの全体像が、時空を超えて鮮やかに甦る。収載著作および書簡は、すべて本邦初公開!
第1部 法学
1 法学を学習し教授する新方法[1667]
第二部 法学のみに限定された特殊部
コラム*『法学を学習し教授する新方法』第一部について
2 自然法の諸要素[1669 ? 70?] 川添美央子=訳・解説
2-1 覚書
2-2 研究
3 王子の教育についての書簡[1685 ? 86]
4 普遍学への序言。ユートピア的な島について[1688?]
5 善意に満ちた聡明な人々に宛てた覚書[c.1692]
6 正義の共通概念についての省察[1703?]
他人の立場[1679?]
7 サン・ピエール師の恒久平和計画にかんする所見[1715]
第2部 神学
1 哲学者の告白[1672/73?]
2 宗教の平和について[c.1691]
3 ボシュエとの往復書簡[1692]
コラム*教会再合同計画の背景
3-1 ライプニッツからボシュエへ
3-2 ボシュエからライプニッツへ
3-3 ボシュエからライプニッツへ
3-4 ライプニッツからボシュエへ
コラム*和解交渉のゆくえ
4 ウィーン講演──聖なる哲学者の創始者としてのギリシア人について[1714]
第3部 歴史学
1 ヨハン・アンドレアス・ボーゼ宛書簡[1670]
2 新アプローチ──諸学問の完成と人間の幸福のための歴史学[1686]
3 国際法史料集成序文[1693]
4 歴史学の対象、歴史、方法について[1695/96]
総解説 ライプニッツの法学、神学、歴史学
ライプニッツ〔&ボシュエ〕手稿 272[別丁]
ゴットフリート・W・ライプニッツ[ゴットフリート ダブリュー ライプニッツ]
著・文・その他
酒井潔+佐々木能章[サカイキヨシプラスササキヨシアキ]
監修
内容説明
政治的にも宗教的にも混迷をきわめた一七・八世紀のヨーロッパにあって、世界を善き方向に変えるために生涯宮廷顧問官として八面六臂の活躍をしたライプニッツ。数学・論理学の「理性の真理(必然的真理)」とともに、自然史・生命史をふくむ歴史などの「事実の真理(偶然的真理)」を重視したライプニッツの法学・神学・歴史学をめぐる多彩な探究プロセスが、300年の時空を超えて本邦初公開される。
目次
第1部 法学(法学を学習し教授する新方法(1667)
自然法の諸要素(1669‐70?)
王子の教育についての書簡(1685‐86)
普遍学への序言。ユートピア的な島について(1688?)
善意に満ちた聡明な人々に宛てた覚え書き(c.1692)
正義の共通概念についての省察(1703?)
サン・ピエール師の恒久平和計画にかんする所見(1715))
第2部 神学(哲学者の告白(1672/73?)
宗教の平和について(c.1691)
ボシュエとの往復書簡(1692)
ウィーン講演―聖なる哲学者の創始者としてのギリシア人について(1714))
第3部 歴史学(ヨハン・アンドレアス・ボーゼ宛書簡(1670)
新アプローチ―諸学問の完成と人間の幸福のための歴史学(1686)
『国際法史料集成』序文(1693)
歴史学の対象、歴史、方法について(1695/96))
著者等紹介
酒井潔[サカイキヨシ]
1950年生。学習院大学教授。日本ライプニッツ協会会長。哲学専攻
佐々木能章[ササキヨシアキ]
1951年生。東京女子大学教授。哲学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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