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出版社内容情報
巨大な鳥を飾るミャンマーの舟山車や信濃のオフネ、バリ島の葬儀山車など、絢爛豪華な山車をテーマに、意匠にやどる物語をひも解く。靈獣を冠した舟は、水上を滑り、地を曳き、空を舞う……。現世と来世をつなぐ祭事には、いまもアジア古来の思想が脈々と息づいている。巨大な鳥を飾るミャンマーの舟山車や信濃のオフネ、バリ島やタイの葬儀山車など、絢爛豪華な山車をテーマに、多様な意匠にやどる物語をひも解く。杉浦康平氏が構成した二度の国際シンポジウムをもとに編集。図版満載、オールカラー。
第1部 送る舟・飾る船――アジア「舟山車」の多様性
はじめに 杉浦康平
1 仏像を運ぶ黄金の靈鳥船
――ミャンマーのカラウェー船
ゼイヤー・ウィン
2 豊穣を招くナーガの舟山車
――タイのチャク・プラ祭
スリヤー・ラタナクン+ホーム・プロムォン
多頭のナーガが乱舞する
――スラーターニーのチャク・プラ祭
黄 國賓
3 鳥(ガルーダ)と蛇(ナーガ)のシンボリズム
――動物信仰とタイの伝統文化
ソーン・シマトラン
ラオスのナーガ信仰 眞島建吉
4 山里をゆくオフネ
――信濃の舟山車の源流
三田村佳子
舟の祭り、船の魂 神野善治
5 龍の船・鳥の船
――浄土の夢運ぶ中国・日本の舟山車
杉浦康平
第2部 「魂を運ぶ」聖獣の山車
はじめに 杉浦康平
6 空飛ぶ魂の「宇宙塔」
――バリ島の葬儀山車
ナンシー・タケヤマ
7 「象+鳥」の力で飛翔する
――タイの葬儀山車
ソーン・シマトラン
あとがき 地を動く、水を巡る、空を飛ぶ──アジアの山車 齊木崇人
齊木崇人[サイキタカヒト]
神戸芸術工科大学学長、同大学大学院芸術工学研究科教授。1948年広島県生まれ。広島工業大学を卒業後、一級建築士取得、東京大学工学部建築学科研究生となり、工学博士号を取得。スイス連邦工科大学客員研究員を経て、1990年神戸芸術工科大学に着任、2008年から学長となる。専門分野は、環境デザイン、都市・田園計画、建築デザイン。1986年日本建築学会賞(論文部門)。近年は、イギリスの田園都市を現代によみがえらせた「ガーデンシティ舞多聞」(神戸)の計画に携わり、グッドデザイン賞(2007)およびアジア都市景観賞(2011)を受賞している。
杉浦康平[スギウラコウヘイ]
グラフィックデザイナー、神戸芸術工科大学名誉教授・アジアンデザイン研究所所長。1932年東京生まれ。東京藝術大学建築学科卒業。ドイツのウルム造形大学客員教授(1964?1967年)。70年代からブックデザインに取り組み、曼荼羅、宇宙観などアジアの図像研究、アジア文化を紹介する展覧会の企画・構成を行う。1997年毎日芸術賞。1997年、紫綬褒章を受章。著書に『かたち誕生』、『宇宙を叩く』、『万物照応劇場』シリーズほか多数。
内容説明
水上を滑り、地を曳き、空を舞う。祭りの舟山車、死者を送る葬儀山車。靈獣を冠するアジアの山車の多様な意匠にやどる物語をひも解く。
目次
第1部 送る舟・飾る舟―アジア「舟山車」の多様性(仏像を運ぶ黄金の靈鳥船―ミャンマーのカラウェー船;豊穣を招くナーガの舟山車―タイのチャク・プラ祭;多頭のナーガが乱舞する―スラーターニーのチャク・プラ祭;鳥(ガルーダ)と蛇(ナーガ)のシンボリズム―動物信仰とタイの伝統文化
ラオスのナーガ信仰
山里をゆくオフネ―信仰の舟山車の源流
舟の祭り、船の魂
龍の船・鳥の船―浄土の夢運ぶ中国・日本の舟山車)
第2部 「魂を運ぶ」聖獣の山車(空飛ぶ魂の「宇宙塔」―バリ島の葬儀山車;「象+鳥」の力で飛翔する―タイの葬儀山車)
著者等紹介
杉浦康平[スギウラコウヘイ]
アジアンデザイン研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。