出版社内容情報
■書評
内容説明
二つの大太鼓と両界曼荼羅。宇宙山を模す建鼓と、対をなして陰陽原理を解き明かす火焔太鼓。この二つの大太鼓を並べあい対比しあうことで、古代アジアの人びとが楽器に託し聴きとろうとした天界の響きが、より明瞭に読みとれるのではないか…。建鼓を見つめ、左・右二つの火焔太鼓の細部に眼をこらしながら、これまでに積み重なっていた資料を一気に統合することを試みました。そのときの作業の中で、私が取り組んでいるもう一つのテーマ、両界曼荼羅との結びつきが読み解けてきた。
目次
1 天籟受器(感覚と感知;天籟と風声;触知と微音 ほか)
2 建鼓(宙に浮く宇宙太鼓…建鼓;建鼓。宇宙軸であり、生命樹である;建鼓は崑崙山となって、聳えたつ ほか)
3 火焔太鼓(左方と右方。対をなす火焔太鼓;二つ巴、三つ巴。陰・陽原理を渦巻かせる;阿・吽。太初と太終を結ぶ叫び ほか)
著者等紹介
杉浦康平[スギウラコウヘイ]
1932年、東京生まれ。1955年、東京芸術大学建築学科卒業。64‐67年、ドイツのウルム造形大学客員教授。89‐02年、神戸芸術工科大学教授。ブックデザインに取り組み始めた70年代初めから、独自のヴィジュアル・コミュニケーション論、曼荼羅を中心とするアジアの図像研究、知覚論、音楽論を展開する。グラフィックデザイナー。01年ソウルで、03年名古屋での世界デザイン会議にて基調講演。04年には「雑誌デザインの半世紀展」を開催するなど、国内外での講演・展覧会を通して、アジア各国のデザイナーとも密接に交流する。日宣美賞、毎日産業デザイン賞、野間出版文化賞、文化庁芸術選奨新人賞、ライプツィッヒ装幀コンクール特別名誉賞、毎日芸術賞などを受賞。紫綬褒章受章
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