内容説明
ヨーロッパ言語思想史をふりかえると、文字通り狂人のように言語に憑かれて、完全無欠の理想言語の創造とその普及に命を賭けた人々が登場する。普遍言語の虜となったデカルト、ライプニッツ、チョムスキー、奇天烈な空想言語を考えだしたシラノ・ド・ベルジュラック、ブルワー・リットン、ジョージ・オーウェル、霊媒となって異界の言語をとめどもなく話し始めたエレーヌ・スミス、スターリン体制下でマルクス主義言語理論を打ち立てたニコライ・マール…。本書は、人工言語の迷宮にさまよいこんだ彼ら“言語の夢想者”の系譜を通して、言語に潜む神話、夢、狂気を説き明かしていく…。
目次
序章 言語への愛
第1部 神話からユートピアへ
第2部 17~20世紀の言語思想史
第3部 言語にまつわる幻想の両極にむけて
第4部 自然言語の擁護と顕揚
巻末資料(人工言語主要作品一覧―言語思想史年表;人工言語文献資料集)
感想・レビュー
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- 和書
- 坂の途中の家 朝日文庫