内容説明
カナダ、ウェスタン・オンタリオ大学コンピュータ・サイエンス科のA・K・デュドニー教授のクラスで、突如変異が起こった。シミュレーション深層に使っいたコンピュータのモニターに、YNDRD―イェンドレッドと名のる二次元生物が交信をしてきたのだ。四本の手と昆虫のような頭部を持ったこの奇妙な生物は、平面宇宙―プラニバースの中にある高度な二次元文明の住人だった。デュドニー教授と学生たちは、イェンドレッドに導かれて、奇想天外なブラニバースへの旅に出発する―。
目次
2Dワールドとの交信
円形惑星アルデ
海辺の家にて
大海フィディブ・ハール
首都イズ・フェルブルトへの道
地下都市での滞在
哲学者との出会い
ピュニズラ研究所
芸術都市セマ・ルーブルト
ダール・ラダムの高みに
古代神殿での体験
高次元への旅
付録 プラニバースの科学技術
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NezMozz
2
真の「二次元の住人」とは。奥行きの無い二次元世界では、密閉が容易に可能で、場合によってはそれは危機となったりもする。二次元の戦争とは。工学とは。セックスとは。学校とは。移動手段は。天文学とは。もうとまらない、緻密で正確な数学に裏付けられた知的で軽やかな思考実験による異界。ぞくぞくする、素晴らしい知的興奮とうっとりするファンタジートリップをもたらしてくれる素晴らしい本。いいんだよ、わかんないとこはわかんないままで。2010/02/08
木曜の男
1
PC中に仮想二次元生命体を生み出し観察する事によって、三次元生命体である人間、さらにはそれ以上の存在を考察する擬似シュミレーションSF。宇宙の果てや次元を考える方法の、わかりやすいヒントになってくれる。
馬野ミキ
0
二次元の存在(アニメではなく。。)とコンタクトをとっていく話。