出版社内容情報
今こそ、弁証法の新式方法と実践観だ。
民衆こそ哲学を必要とする。
パウロ・フレイレが『被抑圧者の教育学』で述べたように、権力者や支配者に対し自分たちはどういう関係・立ち位置にあるか、その全体を自分たちの力で認識することは民衆が真に立ち上がる上で最大の鍵です。その認識と実践の確信が弁証法です。
その意味で、弁証法は別名で言えば、物事や生き方の全体像認識を主体的に獲得し、応用する知の方法です。
内容説明
著者の弁証法研究の集大成。他者とかかわりながら自分の人格性を理解し、どんな場合でも自分を信じ、反転・自立によって希望をつかむ。この現実的弁証法=生の法則をわかりやすく解説。本書は、あなたの「明日」を照らし出すとともに「生きる意味」を語りかけます。
目次
序説 弁証法とは何か
第1部 否定と他者、アザーリング(「いのち」のもつ内的矛盾と生成;否定の中に肯定をつかむ哲学;指導・支援・ケアとアンラーニング(脱学習))
第2部 自立と教育の弁証法(西洋教育史にみる「否定の中に肯定をつかむ」思想;教育において「否定のなかの肯定」をどうとらえるか;教育デジタル化のもとで学びはどうあるべきか)
第3部 社会の現実に向き合う主体の弁証法(他者と向き合う自己との共話;「老い」を生きるときの自己肯定;危機の本質をつかむ)
著者等紹介
折出健二[オリデケンジ]
1948年、広島市生まれ。愛知教育大学名誉教授。人間環境大学看護学部非常勤講師。日本教育方法学会理事、日本生活指導学会代表理事(2013年~2022年)、全国生活指導研究協議会研究全国委員、民主教育研究所評議員、あいち県民教育研究所所員、私学をよくする愛知父母懇談会会長(2017年~2022年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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