内容説明
昭和20年8月6日、12歳の少女・高木敏子は、米軍機の機銃掃射で命を奪われた父の遺体を、ひとり小田原の火葬場で焼いた。―その同じ日、8月6日、北陸の街・富山で二人の少年が、それぞれ母の遺体を、空襲の焼け跡の廃墟に立って焼いていた―『ガラスのうさぎ』によってめぐりあった二人が、むごく悲しいあの日の体験を、長い長い沈黙のあと、いま初めて語る―。
目次
12歳で母を奪われ 奥田史郎(七人きょうだい;東京から来た友達;入試発表の朝;戦争の訓練;ドイツ軍の降伏 ほか)
悲しみを捨てた町 中山伊佐男(深夜の交番;父の死;新しいいのち;勤労動員;東京大空襲 ほか)
もう一つの「ガラスのうさぎ」 高木敏子
著者等紹介
奥田史郎[オクダシロウ]
1933年、富山市に生まれる。詩人会議会員。元『婦人公論』編集部勤務
中山伊佐男[ナカヤマイサオ]
1929年、東京都に生まれる。元麻布高等学校教諭(生物)。高校理科教科書(実教出版)を編集・執筆
高木敏子[タカギトシコ]
1932年、東京都に生まれる。処女作『ガラスのうさぎ』(金の星社)で厚生省児童福祉文化奨励賞、日本ジャーナリスト会議奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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