内容説明
フクシマを問うなら、オキナワも問わなくてはならない。あわせて海の上の原発(原潜、原子力空母)も。核と基地の現場を取材し続けて50年、「国策の生贄」の上にしか成り立たないこの国のあり方を問う。
目次
1 フクシマとオキナワ―「国策被害」という共通点
2 被爆国・日本の“核をめぐる奇妙な同居”―核の「軍事利用」と「平和利用」
3 佐世保から始まった「核」を考える旅―原潜寄港反対闘争と異常放射能事件
4 オキナワの地に立って見えるもの―今もつづく「琉球処分」の歴史を読み解く
5 “核の実験場”ビキニで何が起きたか―「放射能の恐怖」との出会い
6 除染は不可能に近い―マーシャル諸島の現状が教えること
7 太平洋に拡がる「核の植民地主義」―「核の実験場」を「核のゴミ捨て場」に
8 海に浮かぶ原子炉―日本に“常駐”しているアメリカの原子力艦船
終章 「脱原発」と「脱基地」への道―「日本人の核意識」を変えられるか
著者等紹介
前田哲男[マエダテツオ]
1938年、福岡県生まれ。長崎放送記者だった1960年代から在日米軍、自衛隊、安保、核問題を取材。とくに自衛隊軍縮を含む、武力によらない安全保障構築の問題について、82年刊行の『日本防衛新論』(現代の理論社)以来、2011年の『自衛隊のジレンマ』(現代書館)まで一貫して追究してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
林克也
1
いろいろと知らなかったことを教えてもらえた。しかし、この本の感想やコメントを書くと特定秘密保護法で逮捕される恐れもあるので書きません。萎縮してしまっている自分が情けないが、もう少し彼らの出方を見てみないと・・・・。2014/12/19
tecchan
0
国策の被害者としての「オキナワ」と「フクシマ」を取り上げ、それを生み出す我が国の構造を探る。佐世保の基地、長崎の被曝、さらには、核の実験場マーシャル諸島における被曝者、住民が実験のモルモットとされた現実を見つめ、脱原発・脱基地を訴える。2020/03/20