内容説明
沖縄戦での極限の悲劇「集団自決」はどうして起こったのか?新たな証言・資料により、軍の命令・関与を立証した決定版。
目次
第1部 母・宮城初枝の手記―「血ぬられた座間味島」(のんびりした離島の四季;暗夜の日本軍上陸、ようやく緊迫感も ほか)
第2部 「集団自決」―惨劇の光景(空サンシンを弾く祖父;「忠魂碑前に集まれ」 ほか)
第3部 海上特攻の秘密基地となって(日本軍の駐留;秘密基地と化した慶良間諸島 ほか)
第4部 母・初枝の遺言―生き残ったものの苦悩(「軍命令」を記録した厚生省事務官;母の告白 ほか)
なぜ「新版」を出したのか
著者等紹介
宮城晴美[ミヤギハルミ]
1949年、座間味村に生まれる。『沖縄思潮』編集委員会、沖縄の総合月刊誌『青い海』の記者、編集者を経て、フリーランスライターに。県内外の新聞、雑誌に寄稿する傍ら、『座間味村史』(上・中・下巻)の執筆・編集に携わる。沖縄の基地問題に取り組む「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なつ
1
私は沖縄戦を詳しく知りません。本当にかじった程度の知識です。こうして本を読み、頭の中に文字を詰め込む事しか出来ない申し訳ない気持ちでいっぱいですが、少しでも何があったのか知りたいと思い、手に取った本です。読めば読むほど言葉にはなりません、集団自決の惨さ、生き残った人々の苦悩、、知らない方が良いという人もいます。だけれどもやはり、知っていなくてはいけない事だと、読むたびに思います。これからも勉強していきたいと思っています。読ませていただき、ありがとうございました2018/06/22
kurousagi
0
日本軍1000人が乗り込んできて住民総出で秘密基地にし、米軍に最初に侵攻された人口1500人の座間味島の、集団自決を巡る血を噴くような本。大江健三郎『沖縄ノート』裁判の軍命の背景を詳らかにしている。日頃から国のために死ね捕虜になるなと命じ、いざとなったらこれでと言いながら手榴弾を渡し…とやってきておいて、米軍上陸のタイミングで集団自決した島民たちを「直接命令してないのに勝手に死んだ」と言い放つ人の神経。それを真に受ける、その場の抑圧を知らない人たち。とりあえず、梅澤裕元大尉は汚いぞ!2022/06/08