現代日本の歴史認識―その自覚せざる欠落を問う

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  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784874983836
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0021

内容説明

明治ははたして栄光の時代だったのか?今や常識化した“司馬史観”に対し、最初の朝鮮侵略「江華島事件」や「日清戦争」の定説をくつがえす新事実を提示、日本近代史認識の根本的修正を求める問題提起の本。

目次

第1章 「明治の日本」を讃える“常識”を疑う(半藤一利さんの『昭和史』を読む;日本政府はどう見てきたのか ほか)
第2章 「明治栄光論」で隠蔽される歴史の事実(明治の初めから日本は朝鮮に何をしたのか;朝鮮への植民地支配と「満州事変」の関連が見えてこない ほか)
第3章 歴史の偽造・3例を検証する(江華島事件はなぜ起きたのか;日清戦争はどうしてはじまったのか ほか)
第4章 韓国にみる過去の問い返しと歴史認識の深まり(韓国・東学農民軍の戦跡を訪ねる旅;過去を問い、未来を拓こうとする韓国の人たち)

著者等紹介

中塚明[ナカツカアキラ]
1929(昭和4)年、大阪に生まれる。日本近代史専攻。近代日本における朝鮮問題の重要性を自覚し、1960年代から日清戦争をはじめ近代の日朝関係の歴史を主に研究。1963年より奈良女子大学文学部に勤務、93年、定年退職。この間、朝鮮史研究会幹事、歴史科学協議会代表委員、日本学術会議会員などをつとめる。奈良女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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おさむ

29
明治時代は良かったが、満州事変から日本はおかしくなった。司馬遼太郎さんに代表される日本の知識層の歴史観に異を唱える。歴史はつねに連続しているもので、あたかも急に日本全体が変わったと考えるのは誤りという指摘はもっとも。中国や朝鮮に対する根強い差別感がやはりこの問題を考えるうえでも留意しなくてはならない点。結局は歴史というものは複眼的にみなくてはならないことを自覚する所から始まるんでしょう。明治維新から150年の来年はまたこうした論争があちこちで活発になりそうです。2017/12/06

ひろただでござる

0
現代日本(人)の(特に朝鮮・中国・韓国についての誤った)歴史認識(を正す:正しなさい)に終始していて辟易する。p141から始まる「過去にあった一つしかない事実に基づく認識ではなくその意味付けの問題が問題ではないか…」を問題にするなら「過去にあった一つしかない事実」を知った人の数だけの「意味付け」が発生するだろうしその中から誰がどのようにして真贋を判定する…できるの?明らかに「間違った認識」というものがあるというのは想像できる…が「絶対に正しい歴史認識」って過去の事例の羅列になるのでは…年表だなこりゃ。2023/04/03

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