内容説明
日清開戦に勇躍した福沢諭吉は、全国第2位の軍事献金を拠出し、国民に向かっては「日本臣民の覚悟」を説いた。新たな福沢美化論を徹底批判しつつ、福沢の戦争論・天皇制論を浮き彫りにする。
目次
序章 なぜ本書を書かねばならないか―杜撰な認定研究を持ち上げるマスコミへの批判
1 平山洋『福沢諭吉の真実』の作為と虚偽
2 井田進也『歴史とテクスト』の杜撰と欠陥
3 日清戦争期の福沢諭吉―平山洋による「井田メソッド」の欠陥の拡大再生産
終章 福沢諭吉と田中正造―近代日本の光と影
補論『福沢諭吉と丸山眞男』をめぐる反応・反響―都留重人の丸山評価と慶應義塾卒業生の手紙
著者等紹介
安川寿之輔[ヤスカワジュノスケ]
1935年、兵庫県に生まれる。1964年、名古屋大学大学院教育学研究科博士課程修了。近代日本社会(教育)思想史専攻。宮城教育大学、埼玉大学教育学部、名古屋大学教養部・情報文化学部に勤務。98年、定年退職し、わだつみ会、不戦兵士・市民の会などの市民運動に参加。名古屋大学名誉教授、教育学博士、不戦兵士・市民の会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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