林中幻想 啄木の木霊

林中幻想 啄木の木霊

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784841211979
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

私の書架に、二十冊近いスクラップブックが、年代を記した背をみせて並んでいる。中身は私に関するものばかりなので、けっして多くはない。折々に依頼されて、新聞に書いた小さな文章である。それらの折々の小さな文章、点みたいな自分の姿を拾って、できたら線としてつないでみようと思った。たとえ、それは細い線であっても、私の歩いて来た道である。スクラップブックを挾むように、何種類かの雑誌も並んでいる。これにも依頼を受けて書いた文章が載っている。それも小さな文章にかわりはない。が、線をたすけてくれるものである。私の小さな文章の事始めは、「啄木との運命的絆」を思うことでなされた。そして、「自然・風景・人」へと目を凝らし、さらに、私にとって前にも後にもないだろう「文芸時評」にまで、筆をひろげてしまった。

目次

1 啄木との運命的絆(啄木・一を見守る文人―対月・良吉・静雄・仙岳;永遠の郷愁をうたう―やはらかに柳あをめる/北上の…ふるさとの山はありがたきかな;「生命の森」の歴史―春まだ浅く月若き ほか)
2 自然・風景・人(「無名青年の徒之を建つ」―文化運動の原点;自然の寸法―奥入瀬の渓流;青春の閲覧室―『学生に与ふる書』 ほか)
3 文芸時評(「生」の主張、見事に凝縮―山崎初枝・吉田史子、脈々と自然のにおい―俳壇の長老高橋青湖;幻想的な話術に成功―香川弘夫の長詩、現代の病巣を縮図化―相沢史郎の方言詩 ほか)

最近チェックした商品