内容説明
被爆者として、教師として、被爆者運動と平和教育に生きる中からつむぎ出された珠玉の論集。核問題を、その原点“原爆投下”からとらえ返し、被爆者の歩みと現状を伝え、21世紀の「非核の思想」を打ち固めていった精神と思索の軌跡。
目次
第1部 被爆の思想(被爆の思想;原爆と人間;「被爆者援護法」制定で露呈した政府の核政策と戦争責任)
第2部 被爆体験から教育へ(体と心のなかの原爆とたたかいつづけ;被爆者、不屈のたたかい;天皇と原爆と子ども・青年の死;何にたたかい生きるか;教科書問題にみた被爆と核兵器廃絶の歴史認識;体験的平和教育の運動史と課題;わたしの昭和史)
第3部 平和のための教育実践(主権者の人格形成は教育の原点;文学教育と状況の認識;平和と文学教育;平和教育の実践と課題;人の名前と命の教育)
著者等紹介
田川時彦[タガワトキヒコ]
1929年、広島市に生まれる。広島師範学校予科二年のとき、原爆で被爆、急性原爆症状にかかるが回復。戦後、広島で教師となり、クラスに原爆孤児もかかえる。上京して教職を続けながら、核廃絶運動の先頭に立ち、被爆者団体の世話活動と平和教育にたずさわる。現在、東京都原爆被害者団体協議会・東友会会長
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