感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Homo Rudolfensis
16
☆4.4 自省録の読書中、何故か急にナイチンゲール(FN)の伝記を読みたくなりAmazonでポチってしまいました…。少年少女向けの学習漫画などでは優しく病人を看護する「ランプの貴婦人」として可愛らしく描かれますが、実際はむしろ、必要な意思と能力を持ち合わせた、類稀なる改革家でした。劣悪な医療環境をデータを基に改革する様は『ファクトフルネス』の著者ロスリング氏のようですし、根拠はないのですが、雰囲気は『獣の奏者』の主人公エリンに似ているとも感じました。2021/11/09
えすてい
2
カナダ人の著者が20年をかけて世界中に散在するナイチンゲールの著作物(書簡・論文など)を入手・整理・分析し、全16巻にも及ぶ「ナイチンゲール著作集成」に編集した。本書はその「ダイジェスト版」として書き下ろされた。一般的な「生涯をたどる」伝記ではなく、ナイチンゲールの思想・政治的信条・一貫した看護論を箇条書きのような形で纏められているパターン。ナイチンゲールの自由党支持の姿勢・フランス(特に反ナポレオン)やオーストリアへの反感・インドへの姿勢が日本人には初めて知ることができる。難しい本だが文体は易しめ。2016/03/31