内容説明
レーダーはどうして生まれ、どうして兵器になったのか。あらゆる手段で情報を操る英国。秀逸な技術を次々に生み出すドイツ。国の運命をかけた両国の死闘は、レーダーの進歩に大きく貢献した。
目次
第1章 電子戦事始め
第2章 レーダーの発明は誰か
第3章 周波数と波長
第4章 英国上空防衛に狂奔
第5章 爆撃誘導システム
第6章 ドイツレーダーの探索
第7章 イギリスの攻勢
第8章 マイクロ波レーダー誕生
第9章 ベルリン上空暗夜の攻防
第10章 日本のレーダー
著者等紹介
辻俊彦[ツジトシヒコ]
1942年兵庫県生まれ。1967年3月大阪大学工学部電子工学科修士課程修了。4月(株)日立製作所入社。カラーテレビ設計部、品質保証部を経た後1988年6月Hitachi Sales Canadaの製造担当副社長としてカナダのモントリオール工場に赴任。1995年12月日立アメリカのサンディエゴ工場チーフ・エンジニア。1997年5月退職。現在、モントリオールに在住。その後航空機の開発史、技術開発史の研究生活に入る。第二次大戦時の航空機、約700機をすべてプラモデルで作り、航空博物館を造るプロジェクトを推進(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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toriarii
4
技術的な部分を大幅に削って、電波の発見からレーダーの運用までを 科学的素養のない人のために解説してくれた本。 素人でも理解できるように、技術的な分野は大まかな概要のみに絞り、 第二次世界大戦の英独で実際どのようなレーダーが開発され、どのように 運用されたか、どういう対策、技術的なせめぎあいがあったかをポイントを 絞ってわかりやすく解説してくれる。 レーダー調べる足がかりにも良いし、各国の技術的、行政的志向もわかりやすく 解説してくれているのでお薦め。 より技術的な知見を求めるのであれば、他の書籍をどうぞ2012/06/12
かいのしずく
1
技術的なことには極力触れず、第二次大戦前から戦中にかけてのイギリス及びドイツの早期警戒・管制技術について書かれたものです。レーダーというのは地上に設置される警戒管制レーダーと航空レーダーに大別されますが、それぞれの両国の角逐を、電波が軍事的に利用され始めた黎明期から順を追って説明した内容となっています(日本とアメリカはおまけ程度)。全体として軽めな内容で、非常に読みやすくまとめられています。ただし、最後の方で、読点が振られておらず読みにくい箇所や、誤字が多かったのが少し残念に感じました。2015/12/06
doremi
1
趣味でレーダー関連本を読んだので、まとめて本にしました、な感じ。Aスコープ、PPI画面くらいで、Bスコープ等のレーダー画面は無し。"H2S"等で検索すると見られますので、よければどうぞ。 2015年 C0095 \1800. 20122015/08/01
Yasuhisa Ogura
1
SF作家のアーサー・クラークが、第二次大戦中、レーダーの開発に関わっていたことは、よく知られている。本書では、第二次大戦中の英独のレーダー開発競争が描かれている。両国のレーダーに関する態度に、国柄や民族性が大きく反映されているところは興味深い。英国がレーダー要員に、アマチュア無線家を使っていたなんていうのは、いかにも英国らしい。余談だが、レーダーにとって重要な八木アンテナが日本で発明されたにもかかわらず、軍部がレーダーのような電子兵器にあまり興味を示さなかったあたりは、日本らしい。2013/01/23
jima_1965
1
技術史と言うよりも、エピソード集だった。ちょっと期待はずれだが、おもしろかった。もっと突っ込んだものだとよかったかも。2012/07/29
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