内容説明
フェルメール、レンブラント、ヴァトー、ゴヤの絵画と、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの音楽は、どんな共通性を持つのか―同時代的な背景の考察。
目次
序章 「音楽の起源」―ドッソ・ドッシの絵画に関する音楽図像学的解釈(はじめに;フェラーラの都市文化と音楽 ほか)
第1章 バロック/レンブラント/バッハ(ローマにて;バロックとは何か ほか)
第2章 ロココから革命・戦争へ(シテール島への船出―ドビュッシーとプーランク;ヴァトーとモーツァルト ほか)
第3章 一九世紀―ロマン主義と市民社会(シューベルトとシュヴィント;ショパンとドラクロワ―音楽と絵画の蜜月 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
23
音楽と絵画を対比して論じるというユニークな論考。ショパンとドラクロアのような事例は平凡だが、意外な組み合わせにハッとする。生きた時代が全く違うバッハとレンブラント。あんなに宗教的主題を扱っているのに信仰的でない二人。ルーベンスやモンティヴェルディのスペクタクル性を拒否し、ひたすら内面性を追求した点も共通。生きた場所が全く異なるベートーヴェンとゴヤの共通点は、ともに聴覚障害。だから幻想的で夢幻的な作風に到達し、18世紀的虚飾を拒否して“近代”を見据えることができたとする。異論も沢山あるが、なかなか面白い。2019/09/09
ふじこ
2
音楽と絵画を対比するという視点は面白いと思います。ただ、いささか牽強付会な自説を述べているところもあります。1文に読点があまりに多く用いられており、文章が非常に読みにくいのが難点です。2019/10/18
みかん
1
これだよわたしの好きな分野は!ロココとモーツァルト、バッハとレンブラント、ブラームスとクリンガー、意外なところではブルックナー、フランス美術やビアズリーとワーグナーなど、読みたい話題がたくさん!2022/06/22
lovejoy
0
★★★★2019/08/06