内容説明
「ホスピス・緩和ケア病棟」は、わが国では、1981年に最初の施設が実現して以来、1990年には医療制度の中に組み入れられ、さらに厚生省認可から都道府県届出制となって、2001年5月現在87施設が認可されている。本書では、これら承認施設の中から19例を、「院内病棟型」「院内独立型」「独立型」に分類して収録、さらに「混合型」と「通院治療センター」を各1例、併せて収録した。「混合型」は、特に緩和ケアの病棟を固定せず院内のどの病室でも緩和ケアを受け入れることを指し、堂園メディカルセンターを取り上げた。
目次
ホスピス・緩和ケア運動の原型 英国―全人的医療重視の理念と方法
緩和ケアのシステムと建築・設備―医師の立場から見た建築的課題
療養生活の場として必要な条件は何か―看護婦の立場から見た「ホスピス・緩和ケア病棟」の建築的課題
ホスピス・緩和ケア施設の国際的動向―わが国におけるその成立性の検討と住まい化に関する考察
ホスピス・緩和ケア病棟の計画―わが国のホスピス・緩和ケア病棟の現状分析と計画上の留意点