内容説明
本書は十余年前の台所論である。台所の四要素、安全・経済・能率・美味が相関しあうところに台所というシステムのありかたを見出だし、四要素のうち、安全―個のサバイバルから地球環境の安全までについて強調している。
目次
第1章 台所空間学、その枠組みの構想(台所空間の原型―その考古学と考現学;台所空間の条件―失われゆく台所の役割)
第2章 台所空間の秩序と体系(台所と社会の相関―拡大から拡散へ;ひと+道具+空間―道具の秩序と空間の秩序のはざまに ほか)
第3章 台所の変容をうながすもの(台所を変える力―流行の力、道具の力;台所を守る力―精神風土と台所の変容 ほか)
第4章 日本における台所空間の変遷(台所くずしの時代、西欧化の出発点―明治+大正;家事教科書にみる台所理想像―大正+戦前昭和 ほか)
第5章 台所の未来像(台所の現在―文明の交換機としての台所;キッチンから台所へ―台所はシステムである ほか)