内容説明
お兄ちゃんが、兄貴の特権のように、わたしをつついたり、げんこつでなぐったりするのです。わたしが、すぐ泣くので、お母さんにおこられていました。そのうち、わたしも賢くなって、お兄ちゃんが、手をあげると、わーんと大きい声で泣くのをみていた、おとうさんが、「喜恵子は、夜店の風船だね。ふくらますと、すぐピーピーなくからね」と、笑っていったのが、始まりです。わたしは、お父さんがつけた、このあだ名が、大好きです。この本は、お父さん、お母さんとの思い出の玉手箱です。小学校高学年から。
目次
江住の海
加納国民学校の思い出
傘のまう加納新柳町・春から夏へ
加納新柳町の防空訓練・秋から冬へ
お父さんとのお別れ
お母さんは古着屋さん
著者等紹介
宮坂喜恵子[ミヤサカキエコ]
昭和9(1934)年、和歌山県勝浦市に生まれる。富山県立石動高等学校卒業。昭和35(1955)年、東宝映画『君と別れて生きるときも』の歌詞に応募し、「東宝賞」を受ける。六十三歳から、和紙絵を始めた。「日本和紙絵画展」=東京都美術館で、毎年開催に、連続五回入選
宮前やすひこ[ミヤマエヤスヒコ]
1952年大阪に生まれ、大阪芸術大学卒業後グラフィックデザイナーを経て、童話・イラストは、世界文化社、メイト、ポプラ社、講談社、小学館等の幼児児童図書を中心に活躍。ほかに共同通信社の連載コラムカットで活躍。日本児童出版美術家連盟(童美蓮)会員、NPO日本渚美術協会会員。日本デザイナー学院講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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