内容説明
ぼくンちは二階建てで、二世帯じゅうたく。だから、ゲンカンもキッチンも、バス・トイレも、みんな、二つずつある。一階には、おじいちゃんとおばあちゃん、リエおばさんが住んでいる。おじいちゃんは、パパのおとうさんだ。パパは“グランパ”ってよんでいる。おばあちゃんは“グランマ”だ。リエおばさんは、パパの妹だから、ぼくのおばさんだけど、“リエおねえさん”ってよばないと、おこるんだ。二階は、ぼくンちで、パパとママ、ぼくとおしゃまな妹の四人家族だ。この一冊で、二世帯じゅうたく七人の、七つのお話が楽しめるよ。小学生中学年から。
著者等紹介
市川栄一[イチカワエイイチ]
1929年埼玉県秩父市に生まれる。秩父市文化団体連合会名誉会長。秩父むかしむかしの会会長。日本児童文学者協会会員。秩父児童文学の会事務局長。秩父親と子のよい映画をみる会会長。’60年『文芸広場』童話部門年度賞受賞。’88年『日本児童文学』400号記念作品に『月川のキューピーちゃん』が入選
田中皓也[タナカコウヤ]
東京都青梅市に在住。本名、田中尚喜。1957年長崎県に生まれる。偕成社『絵本とおはなし』新人賞受賞。挿絵は、幼児雑誌、学習雑誌、童話雑誌などを中心に活躍
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感想・レビュー
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糸車
3
市立図書館主催の「子供の本の読書会」9月課題本。玄関・バス・トイレ・キッチンも完全に分離した二世帯住宅に住む”祖父・祖母・叔母”世帯と”父・母・主人公・妹”世帯のお話。祖父の家に行って、御飯を食べるとき口にする当たり前に思える「いただきます」が食事を作った人、食材を作った人への(祖父は退職して畑をやっている)感謝と、食材の命を自分の命にさせてもらう感謝の気持ちで「いただきます」というのだと説明する夕飯の場面がとてもよかった。これが本当の意味での食育なんだなあ。祖父と孫の自然な会話にうっかり涙。2013/09/20