内容説明
その紀元を源平の頃からとも伝える狩人たちがいる。彼らはマタギとよばれ、東北の山中に住み古来からの伝承を守り今にいたる。昭和初期から30年にわたるマタギ研究の集大成。
目次
仙北郡
由利郡
北秋田郡
資料篇―附狼狩
感想・レビュー
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brink
2
書名通り昭和10年代あたりのマタギからの聞き書き集。語られた断片的な話を各人ごとにまとめているのですが、特に内容が分類整理されているわけでないので、だらだらと読了。付箋を大量に貼りまくりながら読みました。小説などでは語られない実際の猟の細々した様子や山言葉など興味深く、「どこそこの誰それがどうした」といった内容は山で噂話を聞いてるようで面白かったです。2010/07/01
三休
0
昭和6〜22年(1931〜1947)、秋田マタギからの聞書。資料編も充実している。マタギの語源についての考察もある。氏はマタギをアイヌ、蝦夷の末裔だなどと安易に考えたりはしない。ちょっと不思議な説を唱えて入るが。今ではもう聞けない、秋田各地に多くのマタギたちがいた時期の貴重な記録である。2016/05/13