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出版社内容情報
アイルランドの短編小説作家とG・ラッセル、B・マクナマラ、F・オコナー、S・ベケット、D・マーフィー、J・マクガハーン、N・ジョーダン、C・トビーン、D・マッドンの作品を通して。
内容説明
ケルトからアイルランドへの文化の連続性を探る研究会を組織して三年、今回もその成果の後半を世に問う幸運に恵まれた。先もそうであったが、仲間の殆どは文学研究に従事して来たがこのところの文化論への移行の中で多少ともより広い文化的コンテキストの中の文学を考えようとしている。そのより広い文脈とは近現代アイルランド人の中に見られる(ケルト的)伝統の問題である。
目次
1 アイルランド短編小説の魅力
2 アイルランドにおける神智学運動
3 寓話作家による写実小説
4 理想と現実の狭間で
5 ベケットの“内なる他者”の系譜
6 ダヴラ・マーフィの『離れた場所』に見られる北アイルランドのカトリックとプロテスタント
7 ジョン・マックガハーン『ポルノ作家』を巡って
8 父と子と―ニール・ジョーダンの作品から
9 二つの世界の間で:コルム・トビーン
10 創られた「過去」との葛藤―デァドラ・マッドンの小説