内容説明
核家族の移民の社会から近代国家としてスタートしたニュージーランドでは、概して次世代育成力は弱く、子育ては容易な営みではなかった。それだけに子育てを支援する伝統は顕著であったので、同国の子育て支援の歴史や実際から学べることは多い。満5歳になると、一人一人異なる日に小学校に入学することが一般的であるため、本書では5歳未満児の保育について記述している。
目次
第1章 ニュージーランドの乳幼児保育の歩み(ニュージーランドの幼稚園は無償幼稚園―富裕階層が貧児のために始めた幼稚園が主流;必要とされつつ社会的に容認されなかった保育所の歴史;子育てを支え合うユニークな保育機関プレイセンター)
第2章 多様な乳幼児保育の現状(今なお幼稚園は無償幼稚園―苦戦を強いられつつも理念を貫く姿勢;近年になって急増しつつある保育所―質的向上が急務;保育への親と地域の関与 ほか)
第3章 ニュージーランドの子育ての支え合い(子育て支援の伝統―90年の歴史を誇るプランケット協会;子育てを支え合う社会;おわりに―わが国が参考にしたいこと)