内容説明
何のためにことばを教える/学ぶのか。今、言語教育の大きな課題は、母語・第二言語・外国語を超えて自覚的に他者とかかわる「市民」としての社会的行為主体のあり方である。
目次
第1部 ことばの市民性とは(市民性形成をめざす言語教育とは何か;レパートリー、ことばの教育と市民性形成―ことばの共生をめざす市民性形成教育とは)
第2部 ことばの市民性形成の実践を振り返る(日本語教師は市民となりうるか―「日本語教師性」をめぐって;市民として教師として―日本語教師としての自己言及的な視点から;社会的責任と市民性―外国語学習を通した自己認識によって「自由」になること;地域社会はどのように「共生」を支えるのか―「市民」としての意識化を目指す活動へ;平和構築への市民性形成―シリアの日本語教師、日本語学習者の語りをてがかりに)
第3部 ことばの市民性形成をめざす新しい教育観(循環する個人と社会―市民性形成をめざすことばの教育へ;生態的なことばの市民性形成とスペーシャル・レパートリー;ことばの市民性形成の将来的展望―社会観、言語イデオロギー、言語教育イデオロギーの転換に向けて)
著者等紹介
細川英雄[ホソカワヒデオ] [Mariotti,Marcella]
早稲田大学名誉教授。言語文化教育研究所八ヶ岳アカデメイア
尾辻恵美[オツジエミ]
シドニー工科大学人文社会学部(オーストラリア)国際基督教大学アジア文化研究所
マリオッティ,マルチェッラ[マリオッティ,マルチェッラ]
ヴェネツィア「カ・フォスカリ」大学アジア・北アフリカ研究学科(イタリア)。ヨーロッパ日本語教師会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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