内容説明
沖縄の近代史を民衆の実像をもって描く。筑豊炭鉱の地の底から、地上を見続けてきた上野英信が、眉屋一族の150年を通し、移民、辻売りという近代沖縄の底辺を貫く二つのテーマによって、そこに息づく民衆の歴史を見事に描き出す。
目次
嘉例吉の渡波屋
出関
砂の牢
銭の鎖
ダーメ・ルス
悲しき外人兵
浮き世灘
黄白人種宣言
皇紀二千六百年
鶴屋炎上
波も音立てな
著者等紹介
上野英信[ウエノヒデノブ]
1923年、山口県に生まれる。1947年、京都大学支那文学科を中退して炭鉱に入り、1957年まで海老津炭鉱、高松炭鉱、崎戸炭鉱などに坑夫として働く。そのころより炭鉱労働者の文学運動を組織するとともに、炭鉱についてのルポルタージュを書く。1964年に「筑豊文庫」を創設。1987年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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