内容説明
たたり、つきものの民俗史。菅原道真、宗像正氏の娘・菊姫など、罪なくして葬り去られた者たちの怨念が、たたりとなって現れ、その恨みを晴らす―。怨霊のばっこする、もう一つの世界を描く。
目次
第1編 筑前大宰府と怨霊
第2編 悲運の領主宗像大宮司氏貞
第3編 山伏塚の謎
第4編 十三塚をめぐって
第5編 安倍宗任異聞
第6編 無念を語る霊魂の話
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れじーな
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以前読んだ「平安京の怨霊伝説」のような軽いものかと思って手にとったら、しっかりとした学術書で、かなり読むのに苦労しました。まず、地名が分からないし、位置把握もなかなか出来ないのです。しかし、有名な藤原広嗣や菅原道真に始まり、宗像大宮司は全く知らないにも関わらず、興味深くその怨霊の仕業を読めました。昔の人は怨霊や崇りによって為政者に対する不満を示したり、非業の死を遂げた方達の無念を弔ったりしていた、しかしそれも今や消えつつあるという現実は、ちょっと勿体無いな、と思いました。2010/06/30
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