内容説明
現代において、創造信仰と自然科学との単純な対立図式は成り立たなくなっている―本書は、近代知の枠組みを大幅に組み替える知的戦略の一つである。
目次
世界の読解法
自然神話からの解放
グノーシス・シンドロームの克服
自然科学の説明を越えて
開かれた創造
創造の根拠
創造のロゴス
創造のエネルゲイア
天と地とそこに満ちるもの
人間、この未知なるもの
アダムとキリスト
神を映し返す人間
心と体、そして霊性
男と女、そして霊性
空の鳥、野の花を見よ
運命と摂理
創造の目的
著者等紹介
芳賀力[ハガツトム]
1952年、神奈川県に生まれる。1979年、東京神学大学大学院修了。1983年、ドイツ・ハイデルベルク大学神学部留学。1987年、同大学より神学博士号取得。現在、東京神学大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころりん
0
「神学の小径」シリーズ、第Ⅲ巻。 副題は「創造への問い」。 創造、世界観、自然科学、現代科学の初発見を踏まえた議論。 「光年」(距離単位)を、時間単位のように書いてらしたのは引っかかったけれど、その他の知識は、圧倒的な量なので、敬服しかない。 身体論もさらりと触れられるけれど、もっと深く伺いたい。 そして、創造論は、終末論と結びつき、救済の完成にまで視野を広げてくれます。 にしても、第10章「人間、この未知なるもの」とは、本当にそのとおり。 簡単に語り尽くしはできませぬ。2025/01/27
Confy
0
福音派神学の救済論は、贖罪(子なる神)に集中しすぎてて、創造(父なる神)と再創造(聖霊なる神)の視点が弱いんではないかと、芳賀先生の創造論に教えられながら自己反省。2024/04/26
-
- 和書
- 背負い水 文春文庫