内容説明
第6巻は、第二次大戦後から80年代初めの国際労働運動を対象とする。この時期ほどに労働運動が大きな歴史的・物質的成果を獲得し、政治的・経済的に独占ブルジョアジーに譲歩を迫ったことはかつてなかったが、同時に、80年代半ばの国独資ブルジョアジーの「反動攻勢」は、国家独占資本主義体制への労働者階級の「統合化」の戦略・戦術を駆使しており、それが生みだしている困難は“危機的”でさえある。「『現代史』のまだ十分に研究されていない時期」を対象とした本巻は、ひときわアクチュアルな意義を持つものである。
目次
第1部 戦後初期の資本主義諸国の労働運動―1945年―50年代前半(第二次世界戦争の総括と発達した資本主義諸国における労働運動;「冷戦」下の労働運動)
第2部 世界社会主義の威力の増大と資本主義の諸矛盾の深化のもとでの発達した資本主義諸国の労働者階級(労働者階級の闘争の国際的・国内的諸条件の変化;労働者階級の社会的発展;労働者階級の経済的状態;労働者階級の社会的心理の発展)
第3部 資本主義の全般的危機の先鋭化と労働運動の高揚(資本主義の社会的諸矛盾の深化と労働運動;主要資本主義諸国の労働者階級と社会進歩のための闘争;労働運動と西ヨーロッパにおけるファシスト政体の崩壊)
第4部 労働運動の政治的・イデオロギー的諸問題(資本主義の全般的危機の新しい段階と社会民主主義の思想=政治的変化;平和・民主主義・社会進歩のための労働者階級の政治勢力の統一のための闘争)